返信の本当の読者は「次のお客様」
まずこれだけ覚えてください。Google口コミへの返信を読むのは、口コミを書いた本人だけではありません。むしろ、まだ来店したことのない人が読むことの方が多いのです。口コミを書いた人が返信を見返すことはほとんどないかもしれませんが、「あのお店、行ってみようかな」と迷っている人が今まさにGoogle マップを開いて、口コミと返信を見比べています。その人の目にあなたがどんなオーナーとして映るか――それこそが返信の本当の役割です。
だから、良い返信かどうかを判断する基準はひとつです。「見知らぬ人がこれを読んで、来店したいと思うだろうか?」言い争いに勝とうとしたり、自分の名誉を守ろうとしたりする返信は、必ずこの基準に引っかかります。
この基準を意識すると、文章が変わります。あなたは一人のお客様と問題を解決しているのではなく、静かに画面を見ている人たちに「このお店は何かあったときにどう対応するか」を見せているのです。去年の口コミにも、今日も読者はいます。
良い返信の3ステップ構成
効果的な口コミ返信には、ほぼ共通した型があります。3つのステップで十分です。
- ステップ1:感謝を伝える。時間を割いてくれたことへの感謝を、短い一文で。それだけでOKです。
- ステップ2:具体的な内容に触れる。口コミの中から一つ――料理名でも、書いてくれたエピソードでも――ピックアップしましょう。その一行があるだけで、コピペでないことが伝わります。次のお客様にとってはメニューのおすすめにもなります。
- ステップ3:次の来店につなげる。「次回はぜひ角のテーブルをお試しください」など、また来たくなる理由を一つ添えましょう。口コミを書いた人に向けて話しながら、実は次のお客様を誘導しているのです。
お客様が離れる4つの返信パターン
言い訳型
「その日はスタッフが急に辞めてしまって……」気持ちはわかります。でも次のお客様には「いつまた同じことが起きるかわからない」と映ります。事情の説明はやめて、その後どう改善したかを伝えましょう。
言い返し型
「無理な要求をされたのはそちらではないですか」――たとえ正しくても、次のお客様には「クレームを言うと言い返してくるお店」として記憶されます。星の数を変えてほしいと頼むのも同じ失敗です。言い争いに勝っても、お客様を失います。
長文弁明型
二行の不満に六段落で返すオーナーがいます。返信が長ければ長いほど、内容が正しくても言い訳に見えてしまいます。最後まで読まれることはほとんどなく、長さ自体が「この批判はこたえたんだな」と伝えてしまいます。お詫びの一文と改善策の一文で十分。それ以上のことはプライベートのやり取りで。
コピペ型
どの口コミにも同じ「貴重なご意見をありがとうございます」では、数秒で気づかれます。返信欄が空欄のときと大差なく、むしろ「形だけやっている」という印象を与えることさえあります。
今すぐ使える返信例文
例1 ― ポジティブな口コミへの返信
「温かいご口コミをありがとうございます!ご紹介いただいたブリスケットは毎朝スモークしています。平日の午後2時〜5時は比較的ゆったりお過ごしいただけますので、のんびりしたいときにもぜひ。またのご来店をお待ちしています。」
例2 ― 待ち時間への不満への返信
「お待たせしてしまい、大変申し訳ございませんでした。週末の18時〜20時は特に混み合う時間帯で、その日はご不便をおかけしてしまいました。現在はウェイトリスト制を導入し、お席の準備ができたらSMSでご連絡する仕組みに改めました。次回はお待たせしないよう努めますので、またお越しいただければ幸いです。」
言い訳なし、反論なし。事実を認め、改善策を伝え、再来店を促す。これを読んだ次のお客様には「何かあったときにちゃんと改善するお店」として映ります。
例3 ― テキストなしの星評価への返信
「ご来店ありがとうございました!今月から始まった新しいランチセットもぜひお試しください。またのお越しをお待ちしています。」
返信に書いてはいけないこと
返信は公開ページであり、プライベートなメッセージではありません。相手が特定できるような情報――名前、予約の詳細、注文内容、座席の場所――は書かないようにしましょう。善意のつもりでも、そういった情報が公開されると、お客様は居心地が悪くなることがほとんどです。
スタッフのことも注意が必要です。スタッフの名前を出して良いのは、口コミの中でお客様がその名前を挙げて褒めてくれている場合だけです。不満に対する返信でスタッフの名前を書くのは絶対に避けましょう――誰でも読める場所に、そのスタッフの名前と悪い体験が並ぶことになります。
電話番号を載せる必要もありません。「直接お店にご連絡いただければ、責任をもって対応いたします」と一行書くだけで十分です。返信の主役はあくまでお客様です。
返信はどれくらいの速さで?すべてに返すべき?
できれば当日中に、遅くとも3〜4日以内には返信しましょう。素早く対応するお店は「つながりやすい」という印象を与えます。新しい口コミが放置されたままだと、閉店したか、もう気にかけていないお店のように見えてしまいます。
低評価だけでなく、すべての口コミに返信しましょう。悪い口コミにしか返信しないと、返信履歴が「火消し」の記録になってしまいます。喜びの声にも短く添えることで、全体として「お客様と会話しているお店」に見えます。スパムや虚偽の内容、誹謗中傷、お店と無関係な口コミは報告できますが、実際のお客様からの低評価は削除されないので、きちんと返信で対応しましょう。
最初の一文が出てこないときは
多くのオーナーが詰まるのは構成ではありません。真っ白な入力欄です。新しい口コミが届いている。でも何も入力されていない欄を前に、最初の一文が浮かばない。そのままタブを開きっぱなしにして閉店時間になり、翌朝にはまた一日古い口コミになっている――そんなことはないでしょうか。AHA REVIEWはその瞬間をなくします。新しい口コミが届いたとき、口コミの内容をもとにした返信の下書きがすでに用意されています。読んで、直したいところを直して、送信するだけ。難しいのは文字を打つことではなく、始めることなのです。